ぬぬぬ?

☆ 気付きの Lost and Found ☆   いろいろあるけど...明日晴れるといいね

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2007年次改革要望書、アメリカさまからの最新「指図書」【全文テキストUP】 @日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書

出展 : 在日米国大使館

日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書
2006年次改革要望書(米)(PDF)

 プロパティチェック
  作成日 : 2007/01/16 15:47:24
  更新日 : 2007/01/16 15:51:52

利便性向上のために [続き] に全文テキストで置きましたので、精査ご検証ください
(万一PDFと差異点があればご指摘いただければ助かります)
 ※続き表示は他記事に比べてかなり重いので開くまで多少時間がかかるようです

表紙を見ると提出は2006年12月5日になっているようですが「2007年度版指図書」と言った方がいいのでしょうか?
いずれにしても最新版になると思います

じっくり吟味している時間と能力にやや足りないところがあるので(>自爆)、せめて迅速な情報共有に資したいと考えます

なお英文正式版(日本文は仮訳という位置付け)は上記アメリカ大使館の公式ホームページにてご確認ください

 【雑感】
 いつから日本はこれを「内政干渉」と呼ばなくなったんだろう?
 世界中見渡してどこか他にここまであからさまに他国から指図される独立国があるのだろう?
 こんなことを許しているこれが日本の対応だと思うと屈辱的でさえあり情けなくなってくる

 政治家や中央官僚の"水面下"の抵抗で経済植民地化を阻みつづけてきた戦後日本
 小泉"以降"の独裁体制による"協力"でまさしく日本が売られていくのを見せ付けられたこの6年
 郵政事業に蓄えられた350兆円にも及ぶ日本国民の富がアメリカの胃袋の中に収められた
 そして次にヤツラが狙うのは「医療」だという
 「アメリカ人の多くが医者にかかれないほど高額を請求される」
 「薬を買いに長距離バスでカナダまで国境を越える」

 そんなアメリカの医療制度を日本に導入しろと言っている

 アメリカが何をしたいか、そんな"日本改造設計図"が年次改革要望書
 中にはいいことも書いてあったりするが騙されてはいけない
 本当にやらせたいことは沢山散りばめられた中にコソっと忍ばせておく
 まさしくいま流行りの「インテリジェンス」
 アメリカのスパイ・竹中平蔵が国会質問で偽証してまで隠したかった年次改革要望書
 在日アメリカ大使館の公式ホームページに堂々と掲載されているのに金融経済の最高責任者が
 「私は知りません」とその存在から国民の目を背けさせたかった年次改革要望書
 メディアは「触ってはならないもの」と一斉に口をつぐんだアメリカからの指図書
 機密にしておく必要さえないというアメリカ側の態度とあまりにもかけ離れた
 日本政府の隠蔽体質は「その本質」を雄弁に物語っている
 あまりに主体性のない、あまりにアンフェアな結果をもたらす『新日米不平等条約』(政策提言)

 そんなインテリジェンス気取りの日米政府の密約に抗するのはもはや死んだジャーナリズムの
 マスゴミメディアではなく、ひとりひとりの「気付きのブロガー」なのかも知れない
 "気付きのブロガー"達による『暴きの情報促進』
 そんな気持ちで明日を照らそう




 
 


*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。



日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく
日本国政府への米国政府要望書

2006 年12 月5日


(仮訳)


「規制改革および競争政策イニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)は、「成長のた
めの日米経済パートナーシップ」の下、分野別および分野横断的改革を通して、経済成長や
市場開放を促進するため、2001 年に立ち上げられた。今年で6年目を迎えた同イニシアテ
ィブは、2国間の貿易および経済関係の強化に向け引き続き重要な役割を果たしている。

米国は、日本の経済改革を推進するとした安倍総理大臣の決意を歓迎する。新しい機会を
生み、競争を促し、より健全なビジネス環境をつくり出す改革は、これから先何年にもわた
り日本の経済成長と活力を維持し支えるであろう。また、米国は日本国内の改革推進者の取
り組みを心強く思うとともに、今後数カ月、数年にわたりこれらの活動が活発化することを
期待する。

本年の米国からの提言は、電気通信、情報技術(IT)、医療機器・医薬品、金融サービ
ス、競争政策、商法と法務サービス、透明性、公社の民営化、流通、農業と、広範囲な分野
において継続して改革の進展を図ることの重要性を強調している。

同イニシアティブは、知的財産保護や規制実施の透明性といった分野で高い基準を国際的
に推進することを通し、米国と日本が相互利益の増進に向け協力を深めることを可能にする
大切なフォーラムである。米国は、上記の分野およびその他の分野においても、同イニシア
ティブの下での両国政府の取り組みを強化したいと考える。

本要望書は、日本からの要望と合わせて、これから数カ月にわたって行われる上級会合、
ならびに電気通信、IT、医療機器・医薬品、分野横断的問題をそれぞれ取り上げる4つの
作業部会での議論の基礎となる。同イニシアティブの下、日米それぞれの政府が実現した進
展は、年次報告書に盛り込まれ、大統領と総理大臣に報告される。

民間部門の代表が同イニシアティブへ定期的に参加し、専門知識を提供してくれることで、
われわれの作業に必要な多くの情報を得ることができた。米国はこのような参加の機会がさ
らに増大することを期待する。

また米国政府は、本要望書の提言について建設的な協議を期待するとともに、同イニシア
ティブの下、日本国政府からの提言を受理することを歓迎する。

目次

提言の要点
 電気通信..............................4
 情報技術..............................5
 医療機器・医薬品......................6
 金融サービス..........................7
 競争政策..............................8
 商法および司法制度改革...........9
 透明性...............................10
 その他の通商に関する政府慣行.....11
 民営化................................12
 流通..................................13

詳論
 電気通信..............................15
 情報技術(IT).......................19
 医療機器・医薬品.......................25
 金融サービス...........................30
 競争政策...............................33
 商法および司法制度改革............36
 透明性................................39
 その他の通商に関連した政府慣行....42
 民営化................................44
 流通..................................48




提言の要点


電気通信
米国は引き続き、技術の発展に対応した電気通信分野での日本の規制改革の取り組みを注
視する。米国は、競争の高まりによって技術革新が促進され、日本の消費者により低価格で
広範な選択肢を提供できると確信している。この点において、日本政府が、支配的事業者で
あるNTTの再編についての重要な議論を2010年まで持ち越すとした決定は残念なもので
あった。米国は、日本が引き続き措置を講じて、新規参入者、競合事業者および機器製造業
者のための競争的な環境が確保されるよう求める。

提言の要点
市場を基盤とした技術選択の確保:透明性を高める。政策・規制立案プロセスに利害関係者
が参加する機会を増やす。新規サービスや技術の提供機会が増加するよう周波数の有効利用
を促進する。サービス提供者が革新的な技術を導入できるよう技術中立的な免許制度を整備
する。

支配的事業者に対する競争セーフガードの強化:電気通信サービスがIPベースのネットワ
ークに移行する中、市場支配力を持つ事業者の反競争的行為を防止する。固定通信および移
動通信の相互接続に関してともに競争的環境を確保する。異なったブロードバンド・プラッ
トフォーム間での設備ベースの競争を促進する。競争中立的な形でのユニバーサルサービス
基金制度の運用を確保する。

通信機器の貿易促進:サプライヤー適合宣言(SDOC)プロセスを、第三者認証制度に代わる効
率的かつ魅力的なプロセスにする。無線型式認証から「ファミリー認証」にする。


情報技術(IT)
2006年、日本政府はIT新改革戦略、重点計画2006、電子政府推進計画を含むIT関連
政策に関する主要計画を策定した。また、著作権法の広範な見直し、および知的財産推進計
画2006に掲げられた目標の達成に向けた措置を講じている。本年の要望書は、知的財産権
の地域的・世界的保護の増強、日米の知的財産権保護体制の結束強化、政府や民間のITイ
ンフラ整備の促進、日本におけるITおよび電子商取引の利活用推進に向けた、日本の継続
した取り組みを支持するものである。

提言の要点
ITおよび電子商取引の政策立案:政策立案への民間の参加を拡大させ、透明性を向上させ
る。技術中立性および国際慣行との整合性を推進する。

知的財産権および著作権の保護:法定損害賠償制度の導入や、音声録音およびその他の作品
の著作権保護期間を延長するなどして知的財産権の保護を強化する。

知的財産権に係る協力:多様な場における連携強化を通じ、世界中、特にアジア太平洋地域
において、知的財産権の保護やエンフォースメント(行使)に関して厳しい基準を推進する。
商標に関する情報交換および特許手続きの簡素化を推進する。

ネットワークの安全性:個人情報保護法の実施を包括的かつ透明な形で調査し、この調査に
基づく変更がビジネス環境を改善し、国境を越える情報の流れを制限しないことを確保する。
オンライン上の詐欺問題に対処するため、民間部門と緊密に連携し、引き続き米国と協力す
る。

IT医療とe-アクセシビリティー:多様なベンダーが政府のIT医療プロジェクトに参加
する機会を提供する。e-アクセシビリティー問題に関して意見交換を行う。

政府のIT調達:IT調達契約の法的責任を明確に定義し、その範囲を適切に規定する。政
府のITシステム開発を通して生じた知的財産の所有権を請負業者が保有することを認める。
単一契約を削減する。


医療機器・医薬品
米国は、高齢化する人口に対応して医療制度を変革する日本の努力を引き続き注視してい
る。米国は、安倍首相が提唱する、日本政府による疾病予防と健康寿命への注視を促す「新
健康フロンティア戦略」と、医薬品、その他の分野における技術革新を促進する「イノベー
ション25」戦略に関心を持っている。米国は、日本に対して、これらの努力を行うに際し
て、日本の患者が革新的な医療機器・医薬品への迅速なアクセスを享受するよう保証するこ
とを求める。高度な医療機器および医薬品の開発に報償を与える償還価格算定政策と、この
ような製品の開発を円滑化する薬事規制政策は、日本が世界的水準の医療を高齢化社会に提
供するという挑戦に対応するのを助けるであろう。

提言の要点
価格算定改革:医薬品の償還価格算定制度の透明性と、それに関して業界が意見を述べる能
力を向上させる。高度な医療技術の価値を反映する医療機器の償還価値算定制度を実施する。

規制改革:規制官庁の人員を増員する。医薬品の臨床試験および審査のための環境を改善す
る。医療機器の審査を迅速化する。医療機器の臨床データの活用を円滑化する。

化粧品・医薬部外品:医薬部外品規制制度を改革する。検証可能なデータに基づく請求を認
める。

血液製剤:規制・物流システムを含む血液製剤産業の特性に基づく価格算定制度を設定する。

市販薬:日本の規制当局者が市販薬に関係した最近の法律の変更をどのように施行するかを
明瞭化する。

栄養補助食品:情報提供および教育目的の表示を認める。使用可能な添加物、溶剤のリスト
を拡大する。科学的原理に基づいて量的制限を設定する。


金融サービス
米国は、日本が国内外の競争の障害を取り除き、金融部門の規制と監督の透明性と明確性
を強化するなど、金融サービス規制改革を継続し進めていることを歓迎する。米国は日本に
対して、国際的基準とベストプラクティス(最優良事例)に沿った明瞭かつ一貫性のある金
融機関の規制および監査の確立に向け進展を続け、競争に不必要な規制障壁の排除を継続す
るよう奨励する。効率的で競争力を持った金融部門は、日本の長期にわたる潜在的な経済成
長力の強化において、極めて重要な役割を果たすことになる。

提言の要点
金融規制の透明性:ノーアクションレターや法令解釈に係る書面照会の積極的活用により、
金融法典の書面による解釈を拡充する。関係者すべてが、法案や規制案に意見を述べること
ができるようにする。

信用情報機関:包括的なすべての信用情報を収集し、これに公正でオープンなアクセスを提
供することにより、消費者や中小企業のリスクプライシングをより正確に行えるよう、信用
情報機関制度の法規制の枠組みを設ける。

確定拠出年金:非課税拠出限度額の引き上げや被雇用者拠出を認めることにより、年金の加
入を拡大・深化させ、労働移動性を強化する。

情報共有とファイアウオール規制:各法人の枠を超えて事業活動を営み、顧客のニーズを効
率的に満たす外国金融グループの能力を不当に制限する法的規制を見直す。すべての必要な
ファイアウオールの範囲を定義し、ファイアウオール維持の「ベストプラクティス」を、書
面によるガイダンスの中で詳細に特定する。

市場の効率性:投資顧問や投資信託の活動に関する規制の枠組みを一本化する。投資信託契
約の統合を許可し、早期償還に対する障害を低減させる。5%を超える株式保有に対する機
関投資家の改正開示規則を見直す。


競争政策
米国は、独占禁止法(独禁法)違反に対する強力で有効な施行政策が、日本の消費者およ
びビジネス界に多大な利益を与えると信じる。可能な限り公平で透明な施行により、公正取
引委員会(公取委)による独禁法施行に対する国民の信頼が最大限に高まる。入札談合は依
然としてすべての政府レベルにおいて重大な問題であり、公務員を入札談合ほう助に走らせ
る誘因に対しては充分な対処が求められる。米国は日本に対し、日本の競争政策をさらに改
善するための措置を講じるよう求める。

提言の要点
独禁法の抑止力の強化:刑法の施行および刑事罰を強化する。カルテルに対する刑事および
行政罰を維持する。単独行為に対する課徴金の賦課を回避する。公取委の施行ガイドライン
を改正する。独禁法適用除外を見直す。民営化が進められている分野の競争を促進する。公
取委の職員および資源を強化する。

公取委の手続きの公平性の改善:公取委の命令の猶予基準を設定する。公取委の審判の公平
性に対する信頼性を向上させる。株式取得のための独禁法の許可手続きを規定する。下請法
の手続きの公平性を改善する。

入札談合への対応:公務員による入札談合ほう助を奨励する天下り制度を含む利益相反を防
止する。公取委の課徴金減免制度で承認された企業に対して、行政罰からの保護を提供する
省の範囲を拡大する。公共調達における競争を最大限に実現するために調達慣行を改善する。


商法および司法制度改革
国境を越えた企業の合併および買収を促進し、優れたコーポレートガバナンス(企業統
治)を推進する近代的な商法体制は、商業部門の効率性を高め、日本の投資家にとっては株
主価値の最大化をもたらす。加えて、国内および外国企業に対する効率的な国際的法務サー
ビスの提供を促進し、より低コストな裁判外紛争解決(ADR)手続きを通じた法的紛争へ
の対処を促進する法環境を日本国内で整備することもまた、日本経済の健全性に多大な貢献
をする。米国は、日本の商業環境および法環境のさらなる改善のために、日本が必要な措置
を講じることを要望する。

提言の要点
効率的な企業再編と株主価値の推進:三角合併において外国株式を合併対価として制限なし
に用いることを認めるとともに、国内取引と国境を越えた取引とを同様に扱う、明瞭かつ予
見可能な課税繰り延べ措置の規定を定める。

優れたコーポレートガバナンスの強化:電子投票の促進を含め、年金基金およびミューチュ
アルファンドによる活発な議決権代理行使を奨励する。独立取締役会による株式公開買い付
けの評価を義務付け、執行委員会および監査役制度を強化することにより、株主を保護する。

日本で合法的に事業を行う外国企業の保護:事務所を通じ日本で合法的に事業を行っている
外国企業は、会社法821条の制限の対象外となるよう、同法を改正する。

司法制度改革の達成:認可された外国法事務弁護士(外弁)に専門職法人の設立および支所
の設立を認める。日本における法務経験を外弁の最低資格要件として算入する。日本弁護士
の海外の法務パートナーシップへの加入を認める。日本における国際ADR手続きにおいて、
外弁および外国弁護士が中立者として活動し、当事者を代理することができることを確保す
るとともに、国際基準および慣行と整合性の取れた新たなADR法の施行により、仲裁およ
びその他のADRを推進する。


透明性
規制および政策決定過程の透明性は、良好なビジネスや投資環境の基盤であり、アジア太
平洋地域にいて高い透明性基準とその実施を推進することは、日米双方にとって大きな利益
となる。APECにおいて透明性の課題に取り組むため大事な第一歩を踏み出したものの、米国
はこの分野においてさらに前進するため、現行および新しい方法で日米の協力を強化してい
くことを日本に期待する。国際的に高い基準を提唱するためには、日本が国内の透明性の実
施基準向上に向け、近年の実績を基に前進することが重要である。従って、米国は日本に対
し、政府任命により設立された審議会等へのアクセス確保のために措置を講じ、日本の新し
いパブリックコメント手続きの抜け穴をふさいでその有効性を高め、企業がもっと確信を持
って規制を理解できるようにするため、政府による規制の解釈をすべて公表することを確実
にするよう求める。

提言の要点
諮問機関・審議会等:政府任命により設立された審議会等が、利害関係者が意見を提出でき
るよう透明性とアクセスを確保して運営すべく新しいルールを施行する。

パブリックコメント手続き(PCP):PCP制度を強化するため意見募集期間を延ばし、
コメントを考慮し適切に取り入れるのに十分な時間を確保する。

国際協力の強化:APEC透明性基準の実施を推進する2国間の取り組みを強化する。アジア太
平洋地域において高い透明性基準を推進する新しい措置を講じる。

市民参加による法案策定:利害関係者が早い段階において省庁が準備した法案を認識し、コ
メントする機会をより多く与える。

規制の透明性:規制や政策に関する全説明、あるいはそれらの規制に関し一般的に該当する
解釈を書面で公表するよう省庁に義務付ける。

ノーアクションレター:企業が規制の解釈を明確にするのを助けるため、ノーアクションレ
ター制度の有効性を高め、その使用を拡大する措置を講じる。


その他の通商に関する政府慣行
すべての市場参加者にとって新しい機会を創造し公平な競争環境を担保する規制改革は、
消費者の利益のために経済成長を強化し、競争を促進するという目標にかなっている。米国
は日本に対し、銀行の保険窓販完全自由化や、民間の保険会社と同様の規制監督と基準を共
済にも適用することによる健全で安定した保険市場を確保するために継続的な進展を図るこ
となどにより、日本の保険業界において前記の目標を達成するため具体的な措置を取って前
進することを求める。さらに、米国はこのイニシアティブの下、日本が農産物貿易の促進の
ために措置を講じたことを歓迎すると同時に、消費者を保護し食糧供給を確保するためより
科学的知見に基づいた国際基準を採用するための新たな措置を講じ前進し続けることを日本
に求める。

提言の要点
保険の窓販の促進:保険商品の銀行窓口チャンネルにおける販売が、遅くとも2007年末ま
でに完全に自由化されるよう保証する。

共済:民間の保険会社と同様の義務を保険を提供する組合(共済)に課すために新たな措置
を取ることで、民間企業と共済との間に公平な競争環境を担保するという現行の取り組みを
さらに進める。

農業:残留農薬基準強化対策によって、貿易が制限されることが極力ないよう確実にする。
植物検疫およびバイオテク産品を含むその他の対策において、国際基準を採用する。動物衛
生およびその関連対策において、国際基準を採用する。FAO/WTO合同評価委員会にお
いて安全と認められている食品添加物の審査を完了する。


民営化
米国は、引き続き日本郵政公社の民営化と改革に重大な関心を払っている。この取り組み
が完全に市場志向型で実施されるならば、日本経済にとって潜在的利益があると米国は認識
している。さらに、米国はこのような改革が透明性を持って進められ、銀行、保険、エクス
プレス便市場で、郵政株式会社およびその子会社と民間の競争相手との間に公平な競争環境
がもたらされることが不可欠であると考える。米国は日本に対し、このような市場で同等の
競争条件を担保するために必要な措置を講ずることを引き続き求める。

提言の要点
公平な競争条件-預金と保険:郵政株式会社およびその子会社に民間企業と全く同じ納税、
規制、法的義務が課せられ、また同じ監督基準が適用されることを確保する。郵政株式会社
およびその子会社が、政府とのつながりを積極的にてことして使い、新たな優位性を確立し
ないように担保する。

競争条件と新商品:郵便金融機関に対して新しい貸付業務、新規または変更された郵便保険
商品の引き受け、および元金無保証型投資商品の元売りを許可する前に、日本の銀行および
保険分野において公平な競争条件を確立する。

公平な競争条件―エクスプレス便:民間エクスプレス貨物輸送会社に適用されているものと
同じ通関手続きを、日本郵政公社に相当する事業が取り扱う郵便および小包に適用する。競
争力のあるサービスとそうでないサービスとの間で相互扶助がなされないようにその関係を
十分に開示する。

透明性:日本郵政公社改革の実施過程において、利害関係者に提言や意見交換の有意義な機
会を与えるなど、高い透明性を確保する。


流通
物流システムのコストを削減し効率を向上させることは、日本経済を強化し、消費者に恩
恵をもたし、より競合的なビジネス環境の創出につながる。米国は、空港に関し、着陸料、
透明性の欠如、そして大規模拡張プロジェクトに関する情報へのアクセスに関して引き続き
懸念を有している。また、エクスプレス便市場における公平な条件の確保、改正法令の早期
実施、そして日本市場において小売業者が自由に競争できることの確保など、流通における
その他いくつかの分野においても引き続き懸念している。

提言の要点
空港着陸料の改革:空港に適切な経済監督機関を設置する。料金の設定における透明性を高
めるとともに、料金の引き下げを行う。

空港拡張建設とオペレーション:成田国際空港B滑走路の拡張およびその他の空港施設改善
プロジェクトが、全ての航空会社を考慮した透明性のある方法で進展するよう確保する。羽
田空港での提案されている規則変更に関して透明性を高める。

透明性の促進:関心のある利害関係者が国土交通省交通政策審議会航空分科会「今後の国際
拠点空港のあり方に関する懇談会」で意見交換をできるようにする。

道路運送:改正道路運送車両法を早期に実施する。

駐車スペース:配送用車両の一時駐車を促進するための措置を取る。

通関手続き:エクスプレス貨物について新たな通関規則を設定する。通関システムを分離す
る。





詳論


電気通信

I. 市場ベースの技術選択を確保
日本の電気通信市場における消費者の選択肢は、その規制環境によって不要に制限されて
いる。総務省が規制監督と政策推進という2つの職務を担い続けることは、総務省の決定は
歴史的に政府とつながりが深い大企業に過度の恩恵をもたらしているという認識を強める結
果となっている。米国は、日本が規制機能を完全に独立した政府機関に委譲する必要がある
と確信するとともに、NTT株の政府保有義務の必要性を見直すことを奨励する。また、こ
のような抜本的改革を推し進めることに加え、日本が迅速に措置を講じて、透明性を高め、
周波数の有効利用を推進し、技術中立性の原則を採用することも可能である。

I-A. 米国は日本が電気通信の規制の政策立案および変更プロセスの透明性を高めるため、
以下の措置を取ることを求める。

I-A-1. 国内外を問わず関心を有するすべての利害関係者が参加の機会を与えられるよう、
政府の主催する懇談会・調査/研究会(研究会)のメンバー選出プロセスを公開する。

I-A-2. (技術基準や周波数割当を含む)規制に係る提言を行う政府主催の研究会に、各会
合の議事録と会合関連資料を適時に、かつ入手しやすい形で提供することを義務付ける。

I-A-3. 総務省に対しすべての利害関係者が規則の立案・採用・変更・削除の要請を正式
に行えるようにする手続きを設定する。また、研究会の関与を義務付けない形で総務省がそ
のような要請に対処する手続きを設定する。

I-A-4. デジタル・ホームネットワークや次世代ネットワーク等に係る基準策定を民間が主
導するにあたり、以下の事項を担保する以外に、このような民間の活動に干渉したり、影響
を与えようとしたり、これを調整することを差し控える。

I-A-4-a. すべての標準化活動を公開して、関心を持つ国内外のすべての会社が完全参加で
きるようにする。

I-A-4-b. 独占的に使用される周波数帯域幅を特定するための標準化作業について、総務省
がかかる提案を取り上げる際は、完全かつ公開された公告・意見募集手続きを踏む。

I-A-5. 次世代ネットワーク(NGN)

I-A-5-a. NTTによって設定される、NTT東西ネットワークとの接続に必要なインター
フェースにかかわるすべてのネットワーク要件が、開かれた透明な方法で策定され、すべて
の利害関係者がそのプロセスに完全に参加できることを確保する(つまり、NTTが主催す
るプログラムあるいはNTTとの共同開発プログラムへの参加企業として選ばれていない会
社を差別しない)。

I-A-5-b. NTT東西がNGNの敷設に向け新たに導入しようとするネットワーク設計が、
NTTの回路交換ネットワークへの接続に当初必要とされた独自仕様の「モジュールC」の
ような補足装置への投資を接続事業者に義務付ける独自仕様のソリューションを最小限に抑
えるものとなるようにする。

I-A-5-c. NTT東西がネットワークの変更案を前もって告知し、競合する事業者が、独自
のネットワークに必要な変更を加えるのに充分な時間的猶予を与える。

I-B 周波数の有効利用を促進し、新規サービスや技術が導入される機会が増すよう、米
国は日本に以下の措置を取ることを求める。

I-B-1. 周波数の割り当ておよびサービス免許付与手続きと、事業者による技術の選択をで
きる限り切り離し、明確な技術中立的免許政策を策定する。

I-B-2.周波数帯へのアクセス

I-B-2-a. 既存事業者の未使用周波数帯を分析し、周波数が「在庫」されているかどうかを
判断する基準を設定し、在庫排除に向けた措置を講じる。

I-B-2-b.消費者向け利用あるいは「免許不要」として、5GHz帯を含む追加周波数を
(LANやMANを含む)革新的無線技術に供するための割り当て計画案を公表する。

I-B-2-c. 技術選択に関して最大限の柔軟性を与えられた多数の新規参入者を助長する形で、
免許を付与された無線ブロードバンド技術利用者が周波数にアクセスできるようにするため
に、公告・意見募集手続きを設定する。

I-B-3. 無線分野における競争

I-B-3-a. 新規参入者が鉄塔および鉄塔用地へアクセスすることが不当に制限されていない
かどうか調査する。

I-B-3-b.(MVNOを含む)その他のサービス提供事業者に、免許を付与された事業者の周波
数帯を賃貸、転貸、および交換する場合の明確なガイドラインを策定する。

I-B-3-c. 新規事業者が独自のネットワークを構築できるまで、既存事業者へのネットワー
クでのローミングを容易にする合理的な手続きを利用できるようにする。

I-C. サービス提供事業者が革新的な技術を導入できる環境整備に向け、米国は日本に以
下の提言を行う。

I-C-1. ユニバーサルサービス基金の対象事業者の範囲を拡大し、音声サービス(例えば
無線)を提供することができるその他の技術を含めることによって、同制度を技術中立的な
形で実施する。

I-C-2. 有害な混信を軽減し、室内外における周波数帯の共有を可能にするための技術的解
決策、例えば、電力線を介した広帯域接続(BPL)を導入することを認める。

I-C-3. ソフトウエア無線の普及に向けたイニシアティブを取る。

I-C-4. 新たなIPベースの商品やサービスに対する規制や技術要件を最大限軽減し、関連
サービスの新たなビジネスモデルに対する柔軟性も維持することを確実にする。

II. 支配的事業者に対する競争セーフガードを強化
2006年9月、総務省は、電気通信サービスがIPベースのネットワークに移行するにあ
たり懸念される競争上の問題に対処するため「新競争促進プログラム2010」を公表した。
米国は日本に対し、この発展しつつある市場において、新規市場参入者、競合事業者、機器
製造業者にとって競争的環境が確保されるよう、支配的事業者に対するセーフガードを引き
続き強化することを求める。

II-A. 競争政策 米国は、日本が「新競争促進プログラム2010」の実施に向け規制を
策定するにあたり、以下の措置を講じることを提言する。

II-A-1. 固定通信と移動通信の融合(FMC:固定通信のネットワークに「ローミング」
する携帯機器)を実施しようとする事業者が、系列会社を通じて、固定通信あるいは移動通
信分野における支配力を乱用しないことを保証する。

II-A-2. FTTCやFTTHを実現する支配的事業者が、消費者への銅線アクセスを不当に廃止
することにより競争を妨害しないことを保証する。

II-A-3. 従来の電話サービスと完全に置き換わることができる音声サービスアプリケーシ
ョンとそうでないものを区別するために、インターネットベースの国際音声サービスやアプ
リケーションに係る免許要件を見直す。

II-A-4. ネットワークオペレーターによるIPベースの競合インフラへの投資およびその
構築を促し、規制が阻害要因になることを極力避けるため、異なったブロードバンド・プラ
ットフォーム間で設備ベースの競争を促進する。

II-B. 固定系相互接続 現行の長期増分費用(LRIC)モデルの有効期限が2008年に切れるこ
とを踏まえ、また変化しつつある市場において競争的環境を確保するために、米国は日本が
以下の措置を取ることを求める。

II-B-1. NTT東西が日本のWTO義務に従って、それぞれの地域でコストが異なること
に配慮しつつ、コストに基づく相互接続料金を設定するよう義務付ける。反競争的な値下げ
の危険性(および防止する手段)を考慮し、必要に応じて、各地域事業者が異なる相互接続
料金を設定することを許可する。

II-B-2. NTT東西間の交付金の財源として接続料収入を利用することを廃止する。

II-B-3. き線点RTでの接続の許可を検討する(ドライカッパーあるいはラインシェアリ
ング用の周波数帯域との接続)。

II-C. 携帯着信 携帯ネットワークへの着信に関して、米国は日本に以下の措置を講じるこ
とを求める。

II-C-1. 日本の法律に従い、携帯着信料金が効率的な経営の下でコストに基づく水準に設
定されているか否かを評価する客観的かつ透明な方法を確立する。

II-C-2. 事業者間の交渉が決裂した際に、客観的な基準を仲裁の明確な根拠として使用し
て、携帯相互接続問題を解決する透明な方法を提供する。

II-C-3. 携帯電話事業分野におけるNTTドコモの支配的立場を分析すると同時に、全携
帯電話事業者が下位市場において携帯着信料金に対してどの程度の市場力を発揮しているの
か分析する。

III. 通信機器の貿易促進
グローバル市場における技術の実態を反映しない煩雑な要件の排除に向け、米国は日本が
国内外を問わず機器供給事業者にとって利益となるよう、電気通信機器の認証手続きを簡素
化するよう提言する。

III-A. サプライヤー適合宣言(SDOC)制度 SDOC制度を、第三者認証制度に代わる効率的
かつ魅力的な代替制度にするため、米国は日本に以下の措置を講じることを求める。

III-A-1. 可能性のある改革について産業界の意見を透明な形で招請する。

III-A-2. 具体的措置を講じてプロセスを簡素化し改善する。

III-B. 型式認証 米国は日本に対し、無線関連機器の認証手続きとして、無線機器認証
の変更にあたり、新たな型式認証登録を必要としない「ファミリー認証」方法を採用するこ
とを求める。


情報技術(IT)

I. ITと電子商取引の政策立案
e-Japan戦略や重点計画は、日本経済全体にわたってITの利活用や電子商取引を促進し
た。日本の政策が引き続きこれらの領域の発展を促すことを確実にするために、米国は日本
に対し、開放的で透明性が高く、柔軟な規制環境を整備するよう求める。

I-A. IT政策計画 日本は2006年に、IT新改革戦略、重点計画2006、電子政府推進計
画などIT関連の主要計画を策定した。これらの計画は、民間や政府のITインフラ整備を
さらに推進するとともに、日本でのITの利活用や電子商取引の拡大を目標としている。米
国は日本に対し、民間の主導力と自主規制を推進し、政策立案プロセスへの民間の積極的な
参加を促す方法で、これらの計画を実施するよう求める。

I-B. 民間部門の意見 日本はITや電子商取引政策の立案や実施にあたり、民間の意見を
求めることが重要であると認識している。これをさらに促進するため、米国は日本に対し、
国内外を問わず民間部門の利害関係者に、以下のことを行う有意義な機会を提供するよう求
める。

I-B-1. パブリックコメント手続き、あるいはその他の方法を通じて、関連法案、政令案、
省令案、規制案、ガイドライン案に対して意見を提出する。

I-B-2. 政府任命により設立されたITおよび電子商取引に係る諮問グループや研究会の設
置およびその作業に関する情報を適時取得し、これらに積極的に参加する。

I-C. 技術中立性 民間部門に最大限の柔軟性を与え、技術革新を奨励するために、米国は
日本に対し、以下の措置を講じるよう求める。

I-C-1. 特定技術を過度に推進、強制、選好しない方法(技術中立性)で、ITや電子商取
引に関連する法律、規制、ガイドラインを実施する。

I-C-2. 国際標準化活動において民間部門と緊密に連携し、ITや電子商取引関連の政策立
案時にはすでに確立されている国際標準に十分配慮する。

I-D. 国際的整合性 国境を越えた電子商取引の発展を促すため、米国は日本に対し、その
IT・電子商取引政策および法制度が国際慣行と整合性を持つようにするよう求める。

II. 知的財産権保護の強化
日本の知的財産推進計画に掲げられた目標や、日米の知的財産権体制の結束をより深める
という両国の相互利益に合致するよう、米国は日本に以下の提言を採用するよう求める。

II-A. エンフォースメント(知的財産権の行使)制度 以下の措置を講じて著作権侵害に
対するエンフォースメント制度を強化する。

II-A-1. 法定損害賠償 侵害行為に対する抑止力となり、侵害により被った損失に対し権
利者が公平に補償されることを確保し、また、実際の損害・利益を算出・立証するという
困難かつ費用のかかる負担を解消することで司法の効率を向上させる法定損害賠償制度を導入
する。

II-A-2. 著作権保護期間の延長 一般的な著作物については著作者の死後70年、また保護
期間が生存期間と関係のない著作物に関しては発表後95年という現在の世界的傾向と整合
性を保つよう、音声録音および著作権法で保護されるその他すべての著作物の保護期間を延
長する。

II-A-3. 職権の付与 起訴する際に必要な権利保有者の同意要件を廃止し、警察や検察側
が主導して著作権侵害事件を捜査・起訴することが可能となるよう、より広範な権限を警察
や検察に付与する。

II-A-4. 偽作版 特に大学構内において違法に書物が複製されることを効果的に防止する
ため、著作権法をもって取り締まる。

II-A-5. 映画の海賊版 海賊版DVD製造に利用される盗撮版の主要な供給源を断ち切る
ために、映画館内における撮影機器の使用を取り締まる効果的な盗撮禁止法を制定する。

II-B. デジタル・コンテンツの保護 デジタル・コンテンツ関連規則や規制の透明性を確
保し、オンライン上の著作権侵害を有効に防止する。

II-C. IPマルチキャストに係る強制実施権 IPマルチキャストやインターネット上で
のテレビ番組再放送に係る日本の施策の変更が、市場を基盤とした解決策を目指すことに一
義的な重要性を置き、国際的義務に従うものとなるようにする。

II-D. 私的利用に関する例外 私的利用の例外範囲を限定し、ピア・ツー・ピアのファイ
ル共有といった家庭内利用の範囲を超えることを示唆する行為が、権利者の許諾なしには認
められないことを明らかにする。

II-E. 著作権法における教育例外規定 日本の著作権法第35条の教育例外規定が、著作
物の通常利用の解釈と矛盾せず、権利者の合法的利益を不当に害さない特定の場合にのみ適
用されることを確保する。

II-F. 特許手続き 以下の措置を講じることにより、ワークシェアリング効率を高めて特
許手続きを簡素化する。

II-F-1. 繰り延べ審査制度 3年繰り延べ審査の適用を再検討する等、出願プロセスの早
い段階で、第三者に対し特許権を明確にすることを保証する制度を規定する。

II-F-2. 特許出願審査 断片的な審査を防ぐための手続きを実施し、審査プロセスの最も
早い段階ですべての妥当な拒絶理由を特定する。

II-G.商標権 地理的表示保護に関する日本の慣行について情報を交換する。

III. 知的財産権の保護およびエンフォースメントに向けた日米の協力強化 米国と日本は、
世界、特に、アジアにおける知的財産権のより一層の保護とエンフォースメントに向け協力
を強化してきた。この協力関係は、利害関係を有する貿易相手国間での知的財産権のエンフ
ォースメントに関して厳しい基準の設定を推進するための取り組みと並行して、かつこれを
支持する形で緊密化させるべきである。

IV. ネットワークの安全性向上
個人情報を保護し、オンライン詐欺に対処し、消費者を教育し、政府の情報システムの安
全性を高めることを目指した官民の政策は、ネットワークの安全性を一層高め、ITや電子
商取引の継続的発展に貢献することができる。これらの政策は、民間部門のリーダーシップ
や技術中立性を重視し、問題への取り組みにおける官民の協力に重点を置くほか、国際的慣
行と整合性を持つものとすべきである。加えて、政府間の協力を奨励すべきでもある。

IV-A. プライバシー 省庁は、2005年4月に施行された個人情報保護法を企業が順守する
際に役立つよう、施行ガイドラインを公表した。内閣府は、当該法施行の実効性を検証し、
産業界、非営利団体、学界から意見を招請するため、多数の公聴会を開催した。米国は、当
該法の実効性を検証し、施行の実効性を向上させる改正案についての提言を盛り込むとみら
れる内閣府の報告書が2007年中旬に公表されることを期待している。当該法の理解と順守
を促すため、米国は日本に対し以下の措置を講じることを提言する。

IV-A-1. 任意のガイドラインに従わなくても企業は罰せられないとした内閣府の説明を確
認するため、内閣府のウェブサイトに情報を掲載する。

IV-A-2. 内閣府が作成する報告書が当該法の施行に関して綿密かつ詳細な報告を行い、当
該法をいかに順守するかについて企業を教育する内容となるよう確保する。

IV-A-3. 以下の措置により、内閣府が実施する当該法の施行に係る検証プロセスを可能な
かぎり有効かつ透明なものにする。

IV-A-3-a. 事前に報告書の作成や公表に関するスケジュールを公表し、関係者が効果的に意
見募集の機会に対応できるよう意見募集が行われる時期を明示する。

IV-A-3-b. 報告書に関連した情報を関係者が容易に入手できるよう、内閣府のウェブサイト
内に専用ページを設ける。

IV-A-4. 以下の措置により、内閣府の報告書が、ビジネス環境を改善させ個人情報の保護
を促すことを確保する。

IV-A-4-a. 入手可能な公開情報と、秘密または取り扱いに慎重を要する個人情報とを明確に
区別し、それぞれの情報がいかに取り扱われるべきかを明らかにする。

IV-A-4-b. 府省庁の施行ガイドラインをできる限り標準化する一方、必要であれば各府省庁
が事業分野ごとの個別の規定をガイドラインに追加する。

IV-A-4-c. 国境を越える取引に係る提言がなされる場合、情報の国際的流通を不当に制限す
るものとならないようにし、また、情報収集者が情報保護への適切な配慮を払うべき規定が
盛り込まれているようにする。

IV-B. ネットワーク上の迷惑、欺まん、詐欺行為 オンライン上の悪質、不正、不法行為
は、多大な不要コストを生じさせるばかりか、オンライン取引には不可欠な消費者の信用を
も失墜させる可能性がある。このような問題に対処するための最近の米日の協力として、米
国連邦取引委員会と日本政府が共同で行ったE-consumer.gov ウェブサイトの日本語訳作成、
および2006年4月に開催された日米金融テクノロジーセミナーの成功に向けた両国政府の
支援を挙げることができる。オンライン詐欺に対処するための取り組みを継続するにあたり、
米国は日本に対し、以下の措置を講じることを求める。

IV-B-1. オンライン上の危険に立ち向かうにあたり、業界に適した技術、ベストプラクテ
ィス(最優良事例)、消費者教育を用いたバランスの取れた手法を推進するため、透明な形
で民間部門と密接に連携する。

IV-B-2. 改正迷惑メール法の下での訴追案件に関する情報を公表する。

IV-B-3. スパムのフィルター・ブロックに関して民間企業が電気通信事業法を順守できる
よう、憲法上の通信の秘密の規定および電気通信事業法の理解の向上に向け、引き続き米国
と協力する。

IV-B-4. セミナーを共同支援することも含め、ネットワーク上の詐欺行為に対処するため、
米国と協力する。

IV-B-5. 米国と日本は、欧州評議会のサイバー犯罪に関する条約にいち早く署名した国の
中に含まれている。米国は、2006年9月29日に本条約を批准した。日本の本条約批准計画
についてその現況を聞かせてもらうことを期待している。

IV-C. 政府の情報セキュリティー 日本のIT新改革戦略は、府省庁が新たに情報システ
ムを調達し、これらのシステムの信頼性と安全性を確実なものにするための評価体制を構築
して地方レベルで推進するよう求めている。ITベンダーが政府による調達を予見できるよ
うにし、また、日本の中央および地方政府の各機関を通じて一貫性を保つことができるよう、
米国は日本に対して、調達政策や評価基準でバランスの取れた一貫した手法を取ることを求
める。

V. IT医療とe-アクセシビリティー

V-A. 医療のIT化 IT新改革戦略や重点計画2006はともに、カルテやレセプトの処理
等のIT化を促す措置の立案・実施に向けた関係省庁の活動に重点を置いている。米国は、
医療のIT化に対する日本の取り組みを歓迎し、以下の措置を講じるよう求める。

V-A-1. すべての関連法令、ガイドライン、基準ができる限り技術中立的であることを確保
する。

V-A-2. 以下のような有意義な機会を提供する。

V-A-2-a. 利害関係者が、透明で開かれた非差別的プロセスを通じて、医療のIT化関連
の政策案や規制案に関して意見を表明する。

V-A-2-b. 幅広い適格ITベンダーが、IT医療システムの開発または展示を行う政府支援
プロジェクトに参加する。

V-B. e-アクセシビリティー 世界中で多くの人々が障害を抱えており、多くの国で人口の
高齢化が進むにつれ、その数は増加するものと予測される。現在、ITへのアクセシビリテ
ィー政策および関連標準の統一を図ろうとする国際的取り組みが継続的に行われている。米
国は日本に対し、現行および将来のe-アクセシビリティー政策およびe-アクセシビリティ
ーという領域における両国政府の取り組みや優先事項についての理解を一層深めるため、2
国間協議を行うことを奨励する。

VI. 政府IT調達改革
米国は、反競争的行為を防止し、高品質のITシステムを妥当な価格で調達し、技術革新
や競争を促進し、透明性や公平性を高めるといった目標を達成するために、日本が政府の
IT調達手続きの改革を推し進めていることを支持する。

VI-A. 2006年1月に情報システムに係る政府調達府省連絡会議(連絡会議)が公表した追
跡調査により、政府IT調達改革に関する連絡会議の覚書に盛り込まれた多くの事項が実行
されていないことが明らかになった。覚書の発行から2007年3月で5年が過ぎようとして
いる今、米国は連絡会議および府省庁に対し、以下の措置を講じて、覚書の中のすべての改
革を遅滞なく実施することを求める。

VI-A-1. すべてのIT調達契約に係る法的責任を明確に定義し、その範囲を適切に規定す
る。府省庁がこれを実施するのを助けるため、契約書のひな型やベストプラクティスを示し
た指針を作成し、いかにすればIT調達契約における法的責任の問題に最も効果的に対処で
きるかという点についての理解を深めさせる。

VI-A-2. 知的財産推進計画2006に盛り込まれた計画を遂行し、政府から支援を受けたIT
システム(ソフトウエアを含む)の開発を通じて生じた知的財産に対する所有権を請負業者
が保有できるようにすることにより日本のバイドール・システムの適用対象を拡大する法案
を、2007年度に国会に提出する。

VI-A-3. 日本政府が構築したIT調達のオンライン・データベース
(http://cyoutatujirei.e-gov.go.jp)を透明性と公平性を高める有効な手段とする活動に
広く貢献する。この目標を達成するには、以下の措置を講じる必要がある。

VI-A-3-a. 厚生労働省を含む府省庁は、各IT調達案件に係るすべての必要な情報を定期
的に、かつ遅滞なくデータベースに提供する。

VI-A-3-b. 連絡会議は、2006年度末までに、IT調達の傾向を特定するために、データ
ベースの分析を行う計画を遂行する。分析にあたり、2006年3月に米国が提供した分析手
法に関する提言を参考とするよう連絡会議に提言する。

VI-B. ITシステムの政府調達手続きをさらに改善するため、米国は日本が確実に以下の
措置を取ることを求める。

VI-B-1. 府省庁およびその他の政府調達機関すべてが、IT調達における単一契約を大幅
に削減する。この措置は、各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議が2006年に決定し
た電子政府推進計画に盛り込まれた指示、および会計検査院が2006年10月に公表した中央
政府のコンピューターシステムに係る報告書の中の提言に従うものである。報告書の提言は、
IT調達において単一契約が広範に行われている実態を踏まえ、契約手続きにおける競争の
促進と透明性の向上を求めている。これを実現するためには、日本は以下の措置を取るべき
である。

VI-B-1-a. 単一契約の各案件について、その正当性を審査する際には、その理由がWTO
政府調達協定上の日本の義務と相反していないかどうかを判断する。

VI-B-1-b. 単一契約を行う場合には、それを正当性の理由が必ず公表されるようにする。

VI-B-1-c. IT調達において府省庁が締結する競争的契約の比率を、契約数ベースでも金
額ベースでも増加させるための府省庁の取り組みについて、その進展を監視・公表する。こ
れを実現するために、会計検査院が2006年10月の報告書向けに行ったIT調達データの分
析を、直近のデータを使って定期的に繰り返し行うべきである。

VI-B-2. 府省庁は、IT調達契約の落札者の決定後できるだけ速やかに契約を結び、さか
のぼり契約を避ける。

VI-B-3. 府省庁は、利害関係者が、パブリックコメント手続き、あるいはその他の方法を
通じて、2006年に公表予定の情報システムに係る政府調達基本ガイドラインを含む、政府
IT調達政策の立案に参加する有意義な機会を提供する。


医療機器・医薬品

I.日本の医療制度の改正
日本は限られた医療資源と高齢化する人口という二重の挑戦に直面している。米国にも同
様の懸案がある。日米両国が同様の目標と課題を有していることを踏まえ、米国は、日本政
府とその諮問機関に対して、医療制度の改正を行う前に、米国業界を含む業界からの意見を
十分に考慮するよう求める。

II. 医療機器および医薬品の価格算定の改革並びに関連問題
日本政府は、医療機器および医薬品の償還価格算定制度の変更を含む医療支出の増大を制
限する方法を研究している。米国は日本に対して、革新的な製品の開発に報償を与える価格
算定制度による予算面および保健面での恩恵を考慮し、以下の措置を講じるよう求める。

II-A. 医薬品

II-A-1. 透明性と業界が意見を述べる能力を改善するために、以下の措置を取る。

II-A-1-a. 研究開発指向型の米国製薬業界の代表が中医協の薬価専門部会の委員になるこ
とを認める。

II-A-1-b. 薬価算定組織(DPO)の第1回会合のかなり前に厚生労働省の価格算定勧告
を申請者に知らせ、そのような会議でDPOがその見解を十分に説明することを確保する。

II-A-2. 現在の新薬の価格算定方法に替わるものとして、価格算定当局が、日本にとって
のその医薬品の長期的価値を査定するために申請者が提供したデータを評価するという、柔
軟な価格算定方法を実施する。

II-A-3. 補正加算を認める際に、補正加算範囲の中間値を既定値として使用する。

II-A-4. 製品の最初の効能および追加効能の両方について、製品またはその比較類似品の
販売額に基づく市場拡大のための再算定基準を廃止する。

II-A-5. 外国平均価格調整ルールに対する2006年4月の改正を見直す。これには、外国
平均価格がひとつしか使用できない場合には、このルールがもはや適用されなくなるような
変更を含む。

II-A-6. 日本における革新的医薬品の導入を阻むような毎年の価格改正を控える。

II-A-7. 米国業界が大量購入契約などの問題に関しての見解を、厚生労働省の「医療用医
薬品の流通改善に関する懇談会」(流改懇)に直接表明できるようにする。

II-A-8. 知的財産戦略本部が医薬品に関連した提案を検討する中で、米国業界を含む医薬
業界と緊密に協議して知的財産保護を改善する。

II-B.医療機器

II-B-1. 2008年4月以前に、医療機器に対する外国価格参照制度(FAPルール)を日本
向けの高度医療機器の価値を十分反映する制度に置き換える。FAPルールが置き換えられ
るまでは、その適用を2006年FAP価格変更の対象になった分類のみに限定し、価格算定
の加重平均制度を採用し、最大価格引下げルールを維持し、価格算定に使用されたデータを
比較国4カ国について業界が提供したもののみに限定する。

II-B-2. 米国業界と協議して、現在の機能分類における製品間の技術面、性能面および臨
床的価値の面での違いを反映するように機能分類を増やす。修正された分類における製品に
対する償還を、その価値を十分反映するよう調整する。

II-B-3. C1区分が申請された場合、C1区分を求める申請者へ暫定価格を薬事承認直後
に提供し、中医協が最終的な償還価格を設定するまで暫定価格を使用する。

II-B-4. 革新的製品に加算を付与することにより、通常の画像診断機器と革新的画像診断
機器の品質の差を認識する措置を続ける。先進画像加算と呼ばれる追加の償還率を提供する
ことにより、高度画像診断機器の価値を認識する。

II-B-5. 体外診断薬(IVD)の償還価格算定制度を改善するための体外診断薬部会を中
医協内に設置する。

II-C.血液製剤
業界の規制・流通制度を含む、医薬品と異なる血漿(けっしょう)タンパク業界の特性に
基づく血漿タンパク療法の価格算定制度を設定する。

III. 医療機器・医薬品の規制改革と関連問題
日本は、患者が医療機器と医薬品をより迅速に入手できるようにするために、薬事規制制
度を改善することを目指している。米国は、日本に対し、日本における医療機器と医薬品の
開発と導入を阻害する薬事規制および慣行を改革することを求める。米国政府は、日本に以
下の措置を講じることを奨励する。

III-A. 企業が日本で、そして、日本市場のために医薬品を開発することを容易にするため
に、以下の措置を講じる。

III-A-1. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の人員を大幅に増やし、特に薬事および生物統計
においての人員を増やすことにより、PMDAが世界同時開発を促進できるようにする。

III-A-2. 米国業界を含む業界と協議し、医薬品の世界同時開発に関する理解を向上させ、
こうしたプログラムへの日本の参加を容易にする。

III-A-3. 臨床試験に参加するインセンティブを増し、病院の臨床試験活動を向上させるな
どの措置を講じることにより、日本における臨床試験の環境を改善する。

III-A-4. 臨床試験に関する協議の待ち時間を60日間に短縮する。60日間の待ち時間が完
了するまでのみ点数システムを使用する。

III-B. 医薬品の審査を改善するため、以下の措置を講じる。

III-B-1. 「未承認医薬品使用に関連した問題に関する委員会」が承認のため考慮する医薬
品の種類を拡大する。

III-B-2. この問題に関するPMDAと業界間の対話に貢献する、審査および臨床試験協議に
関する詳細な達成指標を、PMDAが米国業界を含む業界に提供し続けるよう保証する。

III-B-3. PMDAにおける申請にかかわる滞貨をできるだけ早く解消する。

III-B-4. 医薬品の製造工程および試験方法の変更に関する承認に要する時間を、米国およ
び欧州連合(EU)並みの基準にまで短縮する。

III-C. 世界的に承認されたワクチンの審査を迅速化し、その規制要件を標準化する。ワク
チン業界の「ビジョン」計画が公衆衛生の保護における業界の役割を促進するよう保証する。

III-D. 医療機器の審査を改善するために、以下の措置を講じる。

III-D-1. PMDAの医療機器の審査官を2008年3月までに56人に倍増させる。

III-D-2. 外国製造工場の監査を含む品質管理システムの監査が、製品承認を遅らせないよ
う保証する。

III-D-3. 申請にかかわる滞貨を2007年3月までに解消する。

III-E. 医療機器の臨床データの利用を円滑化するため、以下の措置を講じる。

III-E-1. 日本がいつ補足的な日本の臨床データを要求することなしに外国の臨床データを
受け入れるか、いつ日本の臨床データにより補足された外国の臨床データを受け入れるかを
明瞭にする新しい指針を発表する。

III-E-2. ISO14155「医療機器の臨床試験基準」の要件に従って実施された海外の臨床試験
からのデータを受け入れ、日米欧医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議(ICH)指針
との整合性を要求しない。

III-F. 改良された医療機器の導入を迅速化するため、以下の措置を講じる。

III-F-1. 医療機器の安全性または有用性に重要な影響を与える変更に対してのみ、「一部
変更承認」を義務付ける。

III-F-2. 業界と提携して開発された、どの変更が一部変更承認を必要とし、どの変更が
届出を必要とするかを明確にする指針を発表する。

III-F-3. 一部変更の申請を、それ以前に申請した同一の医療機器の一部変更が審査されて
いる期間中に認める。

III-G. 原材料の安全性と生体適合性を立証するために要求される情報を大幅に削減する。

III-H. 第三者供給業者の監査またはその規制当局への登録義務付けをしない。

III-I. 承認から保険償還までの期間中の新しい診断試験の使用を認める規則を設置する。

IV. 血液製剤 臨床医および患者が最も大きな恩恵を受けることができる治療レベルを
決定することが保証されるように、血漿タンパク療法の市場開発を円滑化する措置を講じる。

V.市販薬

V-A. 成分がひとつの等級から別の等級に変化しうる状況、ならびにその種の情報に適用さ
れる規則を含む薬事法(PAL)の市販薬(OTC)に関連した最近の改正を厚生労働省が
どのように施行するかを、米国業界を含む業界に対して明瞭にする。

V-B. 市販薬の宣伝広告に影響を与える法律および規則に関して、米国業界を含む業界と協
議する。

VI. 栄養補助食品
米国は日本に以下のことを求める。

VI-A. 特定保健用食品(FOSHU)ならびに栄養機能食品(FNFC)制度を他の工業国における栄養
補助食品の規制制度と整合性をもつよう緩和することを含め、食品の教育的および情報提供
目的の表示を認める。

VI-B. 業界と協議して、「市場開放問題に関する苦情処理推進本部」が勧告したように、
国立健康・栄養研究所データベースの情報を消費者に提供する制度を、2006年度末までに
設置・実施する。

VI-C. 他の工業国で一般的に承認されているものを含むように、食品および化学形態の食
品栄養素の使用可能な添加物、溶剤のリストを拡大する。

VI-D. 食品中の残留物、不純物の量的制限を設定あるいは改正することにより、それが科
学的原理に基づき、解析テクニックおよび技術の進歩を反映するようにする。試験方法をタ
イムリーに公表する。

VI-E. 厚生労働省の検疫所の間で提出書類の用紙の様式と手続きを調和させ、企業が終え
た事前相談と指導内容を追跡する制度を設置することにより、食品輸入プロセスを簡素化す
る。

VI-F. 栄養補助食品の関税を同じ成分を含む医薬品と同等のレベルにまで下げる。

VII.化粧品および医薬部外品
米国は日本に、日本の消費者の安全かつ革新的な製品へのアクセスを増大させ、消費者が
情報に基づいた決定をするのを助けるよう以下の措置を講じることを求める。

VII-A. 医薬部外品
市場導入前承認を米国の一般薬基準承認制度に類似した市場導入後監視制度に置き換える
ことにより医薬部外品規制制度を改革し、そのために以下の措置から始める。

VII-A-1. これまでの医薬部外品申請で承認されたレベルならびに効能を備えた有効成分の
リストを公表する。

VII-A-2. 化粧品および個別の賦形剤用として承認された添加物の登録義務を廃止する。

VII-A-3. 医薬部外品規制制度への改正に関して、米国業界を含む業界が意見を述べる機会
を提供する。

VII-B. 宣伝広告および表示
薬事法および薬剤・医薬部外品・化粧品・医療機器の適正広告基準を、国際基準と整合す
るよう改正するため、以下の措置を講じる。

VII-B-1. 表示に関するポジティブリストを廃止し、重要かつ検証可能なデータに基づく表
示を認める。

VII-B-2. 宣伝広告政策に関して、米国業界を含む業界からの意見を聞き、検閲審査委員会
などの政府主催の諮問機関で意見を述べる機会を提供する。

VII-C. 透明性および規制手続き
薬事規制制度における透明性を高め、過度に事務的負担のある薬事規制や、安全性、効能、
または品質を向上させない薬事規制を改正するため、以下の措置を講じる。

VII-C-1. 化粧品および医薬部外品に関連した規制および指針に関する詳細な情報を適時、
厚生労働省のウェブサイトの中心的場所で公表する。

VII-C-2. 米国業界を含む業界と協議し、製品基準が安全かつ実用的であることを保障し、
企業が変更に備えて計画を立てることができるように製品基準改正の審査プロセスの具体的
期間を設定する。

VII-C-3. 手続きと事務処理を簡素化することにより、化粧品および医薬部外品の輸入およ
び承認のリードタイムを短縮する。


金融サービス

I.個別措置
米国は日本の金融サービスの規制改革の進展を称賛し、以下の措置を含む改革の継続を日
本に求める。

I-A.貸し手のリスク評価をさらに高め、消費者や中小企業に対するより正確なリスクプラ
イスを提示できるよう、信用情報機関制度の法的規制の枠組みを設ける。すべての信用情報
を収集し、公平でオープンなアクセスを提供することは、健全な与信引き受けを容易にし、
過剰貸付を阻止し、消費者福祉を改善する。

I-B.事業活動を営み、日本の支店を含めた、法人を越えた顧客のニーズに効率的に対応す
る外国金融グループの力量を過度に制限する法的規制を見直す。監督機関はすべての必要な
ファイアーウォールの範囲を定義づけ、ファイアーウォール維持の「ベストプラクティス」
を、書面による指針の中で詳細に特定する。

I-C.現在実施されている導入5年後の見直しの下、企業型確定拠出年金プログラムの利用
拡大を促進させる。

I-C-1.非課税拠出限度額の引き上げ。

I-C-2.被雇用者拠出を認める(例えば、雇用者拠出額と同額の拠出)。

I-C-3.特別な事由がある場合、60歳前の積立金への早期アクセスを認める。

I-C-4.加入者への投資助言サービスを認める。

I-C-5.見直しの間、透明性およびパブリックコメントや研究会での意見表明など幅広い機
会の提供を確保する。

I-D.金融商品取引法の規則の下、投資顧問や投資信託の活動に関する規制の枠組みを一本
化し、産業間の合併など、矛盾点や重複点を減らす。

I-E.投資家にリスクやコストの削減をもたらすであろう投資の統合や分散を投資マネージ
ャーができるようにするため、投資信託契約の統合を許可し、早期償還の障害を削減する。

I-F.市場の不安定性への影響、投機家の潜在的な売買の決断、ポートフォリオ機関投資家
の管理負担などの査定をするため、一定期間を経て、大株主(5%以上の株式保有)に対す
る機関投資家の改正開示規則を見直す。

I-G.金融庁は、規制、監督業務の強化に焦点を置き、着実かつ実質的な人員と予算の増加
を継続する。

II. 透明性
米国は、金融庁が金融部門の規制と監督の透明性ならびに明確性の強化を継続し進めてい
ることを奨励し、さらに以下の追加措置を提言する。

II-A.米国は、金融庁が日本の金融法典の書面での解釈の拡充に努めていることを歓迎する。
そのような解釈は、不確実性を低減させ、コンプライアンス(法令順守)を強化し、金融サ
ービス業者による生産的な改革を促す。そのような書面での解釈を提供するひとつの手段は、
以下を含む措置を取ることにより、ノーアクションレターやその関連制度の効率性を高める
ことである。

II-A-1.政府全体のノーアクションレター制度の強化という米国の要望(「透明性」の章を
参照)を参考にする。

II-A-2.金融庁職員に、ノーアクションレター制度のさらなる積極的活用を促す。特に金融
庁内部では定まっているが、公の解釈が得られない問題について、日本の法をどのように解
釈すべきか、口頭でのアドバイスを求める企業に対し、ノーアクションレターで要請を受け
入れることを示す。

II-A-3.ノーアクションレター制度でカバーされない問題の解釈 (新しい商品やサービス
に限る)を利害関係者が求めることを可能にし、既存商品やサービスに関する法律や規則の
明確化を要請できるようにする、法令解釈に係る書面照会制度をさらに積極的に活用する。

II-B.米国は、日本の金融法や規則の書面での解釈を拡充する手段として、金融庁が新しい
プログラムを導入し、ノーアクションレター等の制度を補足する既存のプログラムをさらに
積極的に活用するよう勧める。これに向け、米国は、金融庁が以下の措置を講じることを推
奨する。

II-B-1.金融庁のウェブサイトに載っている、金融庁による日本の金融法や規則の解釈例を
挙げた「照会事例」の件数を着実に増加させることにより、その実績をさらに進展させる。

II-B-2.金融庁職員が受けた非公式の口頭質問や間違った解釈などの諸問題について書面で
の解釈を提供するため、法令解釈に係る書面照会制度を利用する。

II-B-3.外国金融会社の規制子会社が、リスク管理の目的で、グループ会社や親会社との顧
客情報の共有を認められる条件を明確に示す「照会事例」または、「法令解釈に係る書面照
会」を公表する。

II-B-4.正式な要請がなくても、日本の金融法の書面での解釈を提供するためのほかの手段
を確立する。そのような解釈を提供しているモデルとして、米国証券取引委員会のウエブサ
イト上の「テレフォン解説」や「職員法律公報」そして「職員会計公報」が挙げられる。

II-C.投資サービス法を立案する過程で、金融庁が外国企業を含む民間企業から活発に意見
を求めたことは、日本の金融部門の規制の透明性を高めるための大きな前進であった。また、
そのように意見を求めることは、日本の金融部門の規則が意図しない悪影響を及ぼすリスク
を軽減する。米国はこれらの取り組みを歓迎し、今後、法を施行するための規則が作られる
際には、金融庁、金融審議会、外国や国内の金融機関、そして関連政府機関や業界団体との
継続した対話を持つことを奨励する。特に、その法の下で発布される規則は膨大な数に及ぶ
ので、実施直前の一括案として発表されるのではなく、パブリックコメントに付すために規
則が完成し次第公表することを求める。そうすることにより、よく練られたパブリックコメ
ントを考案し、新法と新規則へのコンプライアンスを準備するための充分な時間を金融機関
に与えることができる。

II-D.透明で予測可能な検査過程は、健全な金融市場発展と顧客保護を確保するために重要
なことである。米国は、金融庁が金融検査に関する基本指針や検査マニュアルを発行し、検
査過程の透明性を強化していることを歓迎する。さらに、それら資料の更新と、民間部門に
対して検査の優先順位と基準を強調することを奨励する。

II-E.米国はさらに、日本の金融当局が、会員の見解や専門知識を完全に代表する民間の金
融業界団体、例えば、在日米国商工会議所や国際銀行協会などと業務上の密接な関係を維持
していることを歓迎する。


競争政策

I. 独禁法の法令順守および抑止の改善

I-A. 刑法の施行を強化する

I-A-1. 検察庁に刑事訴追を委ねるカルテルおよび入札談合事件の数を大幅に増やすために、
拡大された公正取引委員会(公取委)の調査権限および新たな措置減免制度を利用する。

I-A-2. 独占禁止法(独禁法)の刑事訴追を取り扱う地方裁判所および地方検察庁の新たな
司法権にかんがみ、独禁法の目的および運用について検察官および裁判官を教育する制度を
履行することの有益性を検討する。

I-A-3. 投獄刑の上限を禁固5年に延長することにより、違法なカルテル活動に従事した個
人に対する刑事罰を強化する。

I-B. カルテルに対する刑事および行政処分を維持する 企業によるカルテル活動に対する
刑事罰および行政処分の両方の賦課を認めている現行制度を維持する。

I-C. 競争的単独行為に対する過剰抑止を回避する その合法性が容易に事前確認できない
行為に対する重大な金銭的制裁の可能性は、企業の競争促進的単独行為への従事を抑止する
恐れがある。米国は、日本が私的独占を構成する不公正な取引方法および排他的行為を排除
命令によってのみ矯正する現行制度を維持することを要望する。

I-D. 既存の独禁法の施行ガイドラインを見直し、改正する 公取委の施行政策が健全な競
争法施行の最良の経済的および法的理解を反映することを保証するために、既存の公取委の
施行ガイドラインを適宜見直し、改正する。特に、以下の措置を取る。

I-D-1. 公取委が知的財産権の競争促進的有益性を十分に認識していること、および公取委
が実質的にすべての知的財産権のライセンス慣行に合理の原則による分析を適用することを
明確にするために、1999年の特許・ノウハウライセンス契約ガイドラインを見直す。

I-D-2. 1991年の流通・取引慣行ガイドラインで規定された垂直的非価格制限行為に適用さ
れる市場シェアに基づくセーフハーバーを大幅に引き上げるとともに、同ガイドラインのほ
かの側面も見直して、ガイドラインが現在の市場の動きの経済的理解を反映するようにする。

I-D-3. 今後も消費者福祉への配慮が最重要目的であり続けることを保証すると同時に、
関連製品や地理的市場を叙述する際および取引が競争に及ぼすと思われる効果を確定する際の
最新の経済的思考を反映することを保証するために、2004年の企業結合審査に関する独禁
法上の運用ガイドラインを見直す。

I-D-4. 公取委のガイドラインのいずれの改正案についても、結論を出す前に公表して、パ
ブリックコメントを募集することを保証する。

I-E. 独禁法適用除外を見直す EU、オーストラリアおよび米国に続き、国際航空および
他の分野における独禁法適用除外を削除できるかどうか検討する。

I-F. 民事独占禁止訴訟において救済を受けられる可能性を高める 独占禁止違反による被
害者が、裁判所の判断により損害賠償を勝ち取り、その他の救済を得る可能性を向上させる
方法を検討する。

I-G. 民営化が進められている分野における競争を推進する 公取委が適切な検討を加え、
その他の措置を取ることにより、日本郵政公社の民営化および改革が、関連市場において有
効的競争を推進するように進められることを保証する。郵政公社民営化後の企業体を含む新
たに民営化された企業体が反競争的行為に従事しないよう保証するために、これらの企業体
の慣行を慎重に監視する。

I-H. 職員および資源を強化する 公取委の刑事調査および経済分析能力の強化に重点を置
いて、公取委の職員および予算を引き続き安定的かつ十分に増強する。

II. 公取委の調査および行政手続きの公平性の改善
公取委の手続きが可能な限り公平で透明性のあることを保証するためにそれらを見直すこ
とは、公取委の独禁法施行に対する国民およびビジネス界の信頼を向上させる。その目的を
念頭に置き、米国は日本に対して以下のことを要望する。

II-A. 排除命令の執行猶予判断の透明性を改善する 独禁法違反への排除命令を受けた者が、
公取委による独禁法違反の決定に十分に対応する機会を与えられる前に、排除命令により不
必要に重大な損害を受けないことを保証するために、審判手続きで、または裁判所により、
排除命令の再審査が行われている間、排除命令の執行猶予の要求に応じるかどうかを決定す
る際に使う明確な基準を設定・公表する。

II-B. 審判に対する国民の信頼を改善する 最低でも個々の審判手続きにおける審判官の過
半数は公取委のキャリア職員としないことを保証する等、公取委の審判手続きの公平性に対
する信頼を改善する方法を検討する。

II-C. 下請法下の措置の公平性を保証する 下請代金支払遅延等防止法下の勧告、警告なら
びに注意を受ける者が、それらの措置の発行前に自らを弁護する証拠および反論を提出する
十分な機会を与えられることを保証する。

II-D. 株式買収取引における確実性を向上させる 他の企業の株式を買収または保有しよう
とする当事者が、係る株式買収または株式所有の独禁法との整合性について公取委から拘束
力のある公式判断を得ることを認める透明で時宜を得た手続きを導入する。

II-E. 独禁法基本問題懇談会の透明性を継続する 独禁法基本問題懇談会による最終報告書
の公表前に、海外の関係者および組織を含む利害関係者に対して、同懇談会の報告書に関す
る意見を口頭で具申する機会を提供する。また、懇談会の提言を実施するための措置を講じ
る前に、最終報告書および提言を公表しパブリックコメントを募集する。

III. 入札談合への対応

III-A. 利益相反―天下りを防止する 商品およびサービスの調達に従事または監督する中
央および地方政府機関の職員ならびに公社職員が、同職員等による入札談合活動ほう助の原
因となる天下り制度によって引き起こされるものを含む利益相反に直面しないことを保証す
る対策を強化する。

III-A-1. 利益相反が入札談合を助長しないことを保証するために、所属する政府機関から請
負実績のある企業への同機関職員の再就職を禁ずる規則を含む、公務員による利益相反を防
止する法律および人事院規則を見直し、規則に違反する職員および企業に対する罰則を引き
上げる。

III-A-2. 調達に従事またはこれを監督した国土交通省(国交省)職員による利益相反を防
止するために作られた同省の規則の有効性を改善する。

III-A-3. 諸官庁の人事部が、利益相反の規則および政策に違反する再就職を退職する職員に
世話することを禁じる。

III-B. 行政措置減免制度を拡大する 公取委の措置減免制度で認められた企業への指名停
止期間を半分に短縮する2006年2月に国交省により採用された行政措置減免制度を、他の
政府機関および公社に拡大する。

III-C. 調達慣行を改善する 地方政府および中央政府の地方局主導の契約の有資格入札者が
地方の企業に限定されないことを保証する等、競争が最大限となっていることを保証するた
めに調達慣行を見直す。


商法および司法制度改革

I. 近代的な合併手法を通じた効率的な企業再編と株主価値の推進

I-A. 合併対価としての外国株式の利用の促進 2007年5月1日より外国企業の株式を三角
合併およびその他の合併取引の対価として用いることを認める会社法の新規定が、実質的に
すべての外国株式が重大な制約または手続き上の障害なしに使えることを認めるような形で
施行されることを確保するため、必要な措置を講じる。

I-B. 明確で非差別的な税金繰り延べ規則の施行 外国株式を合併対価として用いる三角合
併に関する課税繰り延べ措置の利用可能性について、明瞭かつ予見可能な規則を適用するた
め、2007年5月1日までに税法を改正し、また、特定の租税回避問題防止に必要でない限
りは、係る規則が、利用する株式が国内企業のものであるか外国企業のものであるかにかか
わらず、すべての三角合併取引に対して、同様の基本的条件下で同一の課税繰り延べ措置を
適用するものとなることを確保する。

II. 優れたコーポレートガバナンスの強化

II-A. 活発な議決権代理行使の促進

II-A-1. 一定規模以上の株式公開企業に対し、株主総会委任状を年次総会の最低4週間前に
株主に提供することを義務付ける金融庁の規定を交付するか、または東京証券取引所および
他の主要な日本国内の証券取引所による規則の導入を奨励する。

II-A-2.直接的に、または日本の主要な証券取引所を通じ、株主に電子的議決権代理行使の
メカニズムを提供する株式公開企業の能力を強化・促進する。

II-A-3. ミューチュアルファンドおよび投資信託の運用者に実際の議決権代理行使記録の公
表を義務付ける規則を導入するよう、投資信託協会に強く要請する。

II-A-4. 年金基金を扱う保険会社を含む民間の年金基金の運用者に対し、最終受益者の利益
に基づいた議決権代理行使を義務付けるか、少なくともこれを奨励する法令を導入する、あ
るいは厚生労働省または他の関連省庁による規則またはガイドラインを公布する。

II-B. 株主利益の保護

II-B-1. 証券取引法に従って金融庁に提出される公開株式買付(TOB)に対する取締役会
の意見表明を義務付け、またTOBに対応するあらゆる買収防衛策の導入または発動が、社
外取締役または監査役の過半数により構成される取締役会の委員会の承認を受けることを義
務付けることで、TOBへの対応についての取締役会の潜在的な利害対立を除外する。

II-B-2. 企業に対する社外取締役の具体的人数もしくは割合設定の義務付けや奨励、また真
の独立性を確保するための社外取締役および監査役の定義の改正を含む、株主利益の保護に
関するベストプラクティスを奨励する上場規則またはガイドラインを定めるよう、東京証券
取引所および他の主要な日本国内の証券取引所を奨励する。

II-B-3. 企業が株主の利益を著しく害する買収防衛策を導入することを制限する上場および
上場停止規則を導入するよう、マザーズ、ジャスダックおよびヘラクレス証券市場を奨励す
る。

II-C. 執行委員会制度の強化 執行委員会の設置を選択した企業の取締役会が、監査委員会
への外部の監査企法人を雇う権限の委譲など、関連する意思決定とその他の取締役会の権限
を執行委員会に合法的に委譲できるようにする。

II-D. 監査役制度の強化 現行の監査役制度が企業の不正行為をより効果的に防止するよう
改善できるかどうかについて検討するための、公式な研究会を設置する。

III. 日本で合法的に事業を行う外国企業の保護
商法の下で正式に登記された支店を通じ日本で事業を行い、適用法規および税法を順守し
ている外国会社は、会社法821条が定める日本における継続的な取引の禁止や役員および社
員の弁済責任の対象外であることを明確にするため、会社法821条を改正する。

IV. 司法制度改革の達成

IV-A. 専門職法人および事務所設置の容認 弁護士の専門職法人と同一条件で、また同等の
利益を享受できるように、外弁が専門職法人を設立することを許可する。また、日本におい
て活動する外国法律事務所ならびにそれらの弁護士および外弁パートナーに対し、専門職法
人の設立にかかわらず複数の事務所を設置することを認めること。

IV-B. 外弁に対する最低資格基準の見直し 原資格国法に関する実務に費やしたすべての期
間が、その経験を得た環境にかかわらず、外弁資格に必要な3年間の職務経験要件に算入さ
れるよう、外弁法を改正する。

IV-C. 弁護士に対する日本国外の国際法務パートナーシップとの自由な提携の容認 日本弁
護士が、単独であっても、あるいは他の日本弁護士または外弁との共同であっても、制限や
制約を受けることなく、日本国外の国際法務パートナーシップに加入できることを公式に確
認する。

IV-D. 仲裁および裁判外紛争解決手続きの推進

IV-D-1. 外弁、外国弁護士および非弁護士が、準拠法や紛争事項にかかわらず、全体的にま
たは部分的に日本で行われるあらゆる国際仲裁またはその他の国際的な裁判外紛争解決手続
き(ADR)において、中立者として活動を許可されていることを確保する。

IV-D-2. 外弁が日本で行われるあらゆる国際的なADRにおいて当事者を代理することがで
きることを明確にするため、外弁法を改正する。

IV-D-3. 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)が、国際基準と慣行に
整合する形で施行され、また日本を国際的な紛争解決の中枢として確立させるという目標を
阻害するのではなく推進することを確保する。この目的の促進のために、以下の措置を取る。

IV-D-3-a. ADR法の施行に関して政府が提案するすべての法令、規則およびガイドライン
に対して、パブリックコメント手続きを適用する。

IV-D-3-b. 日本仲裁人協会が、ADR法の施行に関する規則が最終決定される前に、規則案
を公表してパブリックコメントを募集し、最短60日間のコメント提出期間を設けることを
確保する。


透明性

I. 市民参加による政策策定-審議会等
審議会やその他の政府の諮問研究会等は、多くの場合、日本の政策策定において重要な役
割を担っている。これらの組織の開放性と透明性を日本国政府が積極的に担保することは、
利害関係者の意見を審議に反映し、結果として質の高い政策を確保するため必要である。審
議会等に関する一般的な指針は1999年の閣議決定に概要が示されているが、具体的な要件が
欠如している。従って、米国は、日本がこれらの審議会やその他の作業部会の透明性とこれ
らに対するアクセスを基準化し改善することを求める。具体的には、米国は日本に下記の提
言をする。

I-A. 各省庁に下記の措置を取ることを義務付けることにより、公的にアクセスできる審議
会等についての情報の充実を図る。

I-A-1. 審議会等設立の意向とそのプロセスについての情報を告示する。

I-A-2. 審議会等およびそのメンバーリストを一元化し、電子的にアクセスできるようにす
る。

I-A-3. 審議会等の会合の詳しい議事録と配布資料を公表する。

I-B. 利害関係者が審議会等の審議や結論に対し意見を提供する十分な機会が与えられるよ
う省庁に下記の措置を取ることを義務付ける。

I-B-1. 可能な限り審議会等のメンバーを公募し、すべての利害関係者が審議会や研究会等
に参加する機会を最大限拡大する。

I-B-2. 審議会等の審議で、すべての利害関係者が意見を提供できる有意義な機会を提供する。

I-B-3. 利害関係者が準備し審議に貢献できるよう審議会や研究会等の会合を充分事前に告示
する。

II. パブリックコメント手続き(PCP)
日本が改正されたパブリックコメント手続きを実施するにあたり、改正行政手続法を見直
し、制度の有効性を高めるため積極的に新しい措置を講じることを米国は強く奨励する。最
新のパブリックコメント手続き実施状況年次調査によると、30日間未満の募集期間が頻繁に
設定されている等、いくつかの欠陥がすでに指摘されている。

II-A. 現行のPCP制度の欠陥を改善するため、米国は日本に下記の措置を講じることを求
める。

II-A-1. 真に緊急を要する案件(その場合、明解な説明を書面により提示するべき)以外は
十分な意見募集期間(最低30日間、基本的には60日間)を設定する。

II-A-2. 関係者が意義ある意見を準備するために充分な時間が確保されるよう、規制草案を
できるだけ早い段階で公表する。

II-A-3. 省庁は提案された意見を十分に検討し、適切な場合はその提案を最終決定される規
制に反映できるよう十分な時間を確保する。

II-A-4. できるだけ規制が最終決定される前に、提出された意見に対し迅速に回答する。

II-B. さらに、日本がPCPの最近の改善点についてその効果を評価し、その評価結果を公
表し、それに対し一般から意見を求める機会を設けるよう米国は提言する。

III. 規制の透明性と実施
民間企業が規制に関して十分な情報と、政府の解釈を含む、その規制を順守するために必
要な情報を取得することを確実にするため、日本が省庁に対して、規制と政策に関する説明、
もしくはそれらの規制に関して一般的に該当する解釈を書面にて公表するよう義務付けるこ
とを米国は奨励する。

IV. 市民参加による法案策定
米国は、日本の省庁が、法案作成の早い段階で利害関係者にその草案を公表し、利害関係
者がその草案に対して意見表明する機会を拡大させることを提言する。

V. 高い透明性基準の推進における日米間の協力強化
米国は、アジア太平洋地域における透明性基準を向上させ、地域全般にわたり投資とビジ
ネス環境を改善するため、両国政府が協力を強化することを提言する。措置として、APEC透
明性基準実施とAPEC透明性モデル措置を将来の貿易協定の参考にするよう共同で推進するこ
とを含めるべきである。

VI. 日本の法律の外国語翻訳
日本の法律を外国語に翻訳する取り組みをより効果的にするため、米国は日本が引き続き
この取り組みに関して外国企業と緊密に協議し、この取り組みの下、選定された法律ならび
にこの取り組みの実施以前に施行された法律に関しても翻訳を適時に完成することを確保す
るよう提言する。

VII. 規制策定の実施
米国は日本に対し、(明確に定義された異例の状況下にある場合を除き)日本の省庁が最
終決定した規制の公表からその施行日までの間に妥当な期間(最低30日間)を確保し、係る
規制を順守しなければならない関係者に、施行日までにこれを順守する公正な機会が与えら
れるようにするよう提言する。

VIII. 構造改革特別区域(特区)
米国は、日本が引き続き透明な形で特区制度を運営し、特区措置を全国に拡大するよう提
言する。

IX. 法令適用事前確認手続 (ノーアクションレター手続き)
米国は、日本が行政機関の法律や規則の解釈の明確化を求める機会を規制企業に与える日
本のノーアクションレター制度の有効性を高め、活用を増やすためにさらなる措置を講じる
ことを求める。具体的には以下の提言をする。

IX-A. 日本のノーアクションレター制度の要件を行政手続法に組み込み、同制度に法的拘束
力を与える。

IX-B. 暫定的な措置として、各行政機関のノーアクションレター制度に適用される要件に関
して、より詳細な省庁横断的なガイドラインを閣議決定により規定し、ノーアクションレタ
ー制度を設ける予定である省庁に対してその予定表を定める。具体策として以下の措置を取
る。

IX-B-1. ノーアクションレターの要望を受け付ける単一の「窓口」を各機関に開設する。

IX-B-2. 下記のような方策により、ノーアクションレター制度のより積極的な活用を促進す
る。

IX-B-2-a. ノーアクションレター制度を通じて日本の法律や規則の明確化を求めることがで
きることを規制業界の企業に知らせるために、行政機関が周知活動を行う。

IX-B-2-b. 企業グループおよび業界団体が、特定企業に代わってノーアクションレターを提
出することができる旨を公表する。

IX-B-2-c. 定まった政策に関する問題に関する法律や規則について、非公式な口頭での解釈
を求める個々の企業や関係団体からノーアクションレターを積極的に求めるよう、行政機関
の職員に奨励する内部システムを構築する。

IX-C. さまざまな政府行政機関のノーアクションレター制度をどのように改善させるかに関
して、民間からの意見を求めるフォーラムを、省庁横断的なものと行政機関ごとの両方構築
する。


その他の通商に関連した政府慣行

I. 保険の窓販

I-A. 米国は日本に対し保険商品の銀行窓口チャンネルの完全自由化を遅くとも2007年末ま
でに遅滞無く行うことを求める。

I-B. さらに米国は、窓販完全自由化前に第三分野の商品を取り扱う保険業者が不当な不利
益を被ることがないよう、小規模の銀行が関係会社に対して販売できる第三分野商品の
1000万円という限度額を撤廃するよう日本に対して求める。

I-C. 米国は、消費者保護の強化のために不適切な販売手段を防止する関連諸規則を、特定
の商品またはサービス提供者を他より優遇することがないような形で作成・実施するという
ことを日本が確認したことを歓迎する。米国は日本に対し、このような規則の作成や実施に
あたり、意見を提出する時宜にかなった機会を引き続き利害関係者に与えることを保証する
よう要求する。

II. 共済
共済は日本の保険市場において民間と直接競合する保険商品を提供し、相当な市場シェア
を有している。共済に関する一貫した規制体制の欠如は、健全かつ透明な規制環境を企業な
らびに保険契約者に提供する日本の能力を損なうものであり、民間の競合会社に比べて大幅
に有利な立場に立つ要因となっている。中には、この有利な状況を市場シェアや商品提供の
拡大のために利用し続けている共済もある。従って、米国は以下の措置を取ることを提言す
る。

II-A. 特に さまざまな官庁によって規制されている共済に関しては、民間における同業者と
同じ官庁による同一の法律、要件、基準そして監督の対象とすることによって民間競合会社
との間に公平な競争環境が生まれるようにする。平等な競争条件を整備するための第一歩と
して、金融庁が民間の保険サービス提供者に適用する監督基準に適合しているかどうかを判
断するため、係る共済の監督や検査に関する規則と規制の徹底的な見直しをする。

II-B. 金融庁の監督下に置かれる「小規模短期保険業」共済に関しては、保険業法に定めら
れた期間中に透明性を持った形でその体制を厳密に見直す。そのような共済は、金融庁に認
可された保険会社と直接競争関係にあるという点で、保険業法の下、保険会社として規制さ
れるべきで、民間会社と同様に取り扱われるべきである。そのほかの無認可共済は、正当に
保険業法の対象とすべきか否かを判断するため、金融庁が監視すべきである。

III. 保険契約者機構
日本が生保ならびに損保の保険契約者機構の見直しの準備を始めたことに関して、米国は
日本に対し、現行のシステムが失効する前により効率的で持続可能なセーフティーネットの
構築を担保するために役立てるべく、事後拠出システムへの移行を含む措置を取ることを提
言する。金融庁および関連する審議会が、見直しプロセスの過程で意見収集のため有意義な
機会を設けるということを日本が確認したことを、米国は歓迎する。関連法案およびその他
の措置案の準備が透明な形で行われることを米国は求める。

IV. 農業に関連した政府慣行
米国は、日本が本イニシアティブの下で、消費者を保護し食料供給を確保する科学知見に
基づいた国際基準を採用することによって、農産物貿易の促進を図っていることを歓迎する。
そのような措置は、貿易環境の効率性および関連諸規則の透明性を高めている。従って、米
国は、日本が次の追加的対策を取ることによって、引き続き貿易を促進するよう求める。

IV-A. 以下の措置を取ることにより、病害虫植物検疫制度を、公的防除およびリスク分析に
対する国際植物防疫条約基準に基づいた病虫害分類に調和させる。

IV-A-1. 農林水産省が、世界的に分布するレタスの病害虫4種の審査を迅速に完了し、検疫
対策を講ずる必要があるかどうかを判断することを確実にする。

IV-A-2. 米国が最優先事項とするその他病害虫・農産品について合同の病害虫リスク評価を
始める。

IV-B. いかなる軽減措置もできる限り貿易を制限することがないようにするとともに、輸入
品に対して内国民待遇を供与し、かつ国際慣行に従った最大残留限界制度を採用する。

IV-C. 動物性食品の貿易拡大を促進する国際獣疫事務局の規約に従った科学的知見に基づく
基準を適用する。

IV-D. バイオテク産品に対する関連諸規則が国際安全基準を反映したものとなるよう改訂す
る。

IV-E. FAO/WTO合同食品添加物専門家会議によって安全と認められており、かつ世界
各国で使用されている46種類の食品添加物の審査を完了する。この審査は2003年に迅速に
対処するという条件の下に始められたが、今までのところ15種類の添加物が認可されたに
とどまっている。


民営化

I. 公社・公団の民営化
日本が公社・公団の構造改革と民営化を前進させるにあたり、米国は日本に対しすべての
市場参加者に公平な競争環境を構築することを求める。さらに、市場に影響を与える事項に
ついて日本国内および外資などの民間企業体が意見を提供・表明できる有意義な機会を与え
られるといった、透明性のある形でそのような措置を講じることを提言する。そのような措
置には、パブリックコメントの手続きを十分活用することや、改革について審議し提言する
関連審議会などに参加する有意義な機会を設けるなども含まれるが、それに限られるもので
はない。

II. 日本郵政公社
米国は、日本郵政公社の市場志向型の改革を歓迎する。もし精力的に実施されれば、この
改革が競争を刺激し、資源のより有効的な活用につながるなど、日本経済に利益をもたらす
可能性があると米国は認識している。米国系企業、日本企業およびその他の民間企業に比べ
て日本郵政公社に長期にわたり付与されてきた優遇措置を撤廃するために、また、新たな優
位性を持つことがないようにするためにも、完全な市場志向型の改革の実施が必要である。
これらの改革を実施するにあたり、日本郵政株式会社およびその子会社と民間企業の間に均
等な競争条件を確立するという法律の原則を完全に実現するため、必要なすべての措置が講
じられることが重要である。

II-A. 郵便貯金と郵便保険における競争条件の同一化と金融制度の安定
郵便貯金銀行および郵便保険会社は2007年10月の民営化当初から、政府保証つきの商品
の提供ができなくなり、民間企業と同じ納税義務および法律上・規制上義務を満たすことが
義務付けられ、また郵便局株式会社とともに民間企業と同様の監督の適用を受けることにな
るとの日本による確認を米国は歓迎する。さらに、新しい郵政各企業がアームスレングスに
基づいた関係にあること、そして関連法の下で創設された新たな事業団体間で相互補助(ゆ
えに、リスクの転化)が許されるような制度が存在しないことを確認したことを米国は歓迎
する。金融庁は金融制度の安定が脅かされることのないよう、有効なリスク管理を整備、実
行することを担保するため、重大な役割を担っていくだろう。上記措置の完全な実施を確保
することに加えて、米国は日本に対して、次の追加的手段を講じ、日本郵政株式会社および
その子会社と民間企業との間の競争条件の同一化を図るという郵政民営化法案の目的を達成
するよう求める。

II-A-1. 商品の流通と販売網
郵便局ネットワークを通じて金融商品を販売する競争において、民間企業に平等で透明な
アクセスを提供することを確保し、アームスレングスの規則にのっとり、郵便局株式会社と
郵便貯金銀行ならびに郵便保険会社との関係が真に市場ベースのものになることを確保する。

II-A-2. 預金と再保険の関係
独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(公社継承法人)と郵便貯金銀行ならびに
郵便保険会社との間の預金と再保険契約に関して、以下のとおり必要な措置を講じる。

II-A-2-a. 2007年10月以前の旧勘定および契約と、2007年10月以降に結ばれた新勘定お
よび契約とを完全に分離することで、リスクを完全に分断し、預金保険機構と生命保険契約
者保護機構が旧勘定および契約の負債を負うことのないようにする。

II-A-2-b. 預金と再保険契約が完全にアームスレングスに基づくものとし、このような取
り決めにより新しい郵政金融機関同士が相互扶助をすることのないようにする。

II-A-2-c. 黒字、赤字を含め公社継承法人の財務状況と再保険取引が一般に公開され、日
本の一般会計基準にのっとり報告されるようにする。

II-A-3. 暗黙の政府保証
日本政府が郵政金融機関の政府保有株式を完全売却するまで、2007年10月以降に提供す
る商品に政府保証が付されないことを消費者や市場に周知させるため有効な方策を講じる。
加えて、実際の販売方法を注意深く監視し、関連法を執行して、2007年10月以降の新勘定
および契約にも政府保証が付いているかのように偽って伝えることがないようにするととも
に、郵政金融機関が政府との関係をてこに市場の競争相手より優位な地位を獲得するような
ことがないようにする。

II-A-4. 独禁法の執行
公正取引委員会の適切な調査とそのほかの措置を通じて、日本郵政公社の民営化と改革が
関連の市場で有効な競争を促進するような形で行われることを確保する。加えて、日本郵政
公社の各事業者が反競争的な行動をとらないよう慎重に監視する。

II-A-5. 社会・地域貢献基金
基金の透明な運用(費用配分方法やその計算に用いられる費用と収入のデータ、基金の配
分の十分で定期的な開示を含む)を確保し、さらに、ほかの国内企業や外国企業にではなく、
民営化された郵政金融サービスの提供会社に対して、不当な利益が生じることのないように、
内部統制や透明で正確な支出基準などの措置を講じる。

II-A-6. 資産評価
2007年10月以前に、独立の監査人が独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(公
社継承法人)のすべての資産、負債、準備金を評価し、この評価結果がすべて一般に公開さ
れることを確保する。

II-B. 競争条件と新商品導入
郵便金融機関が、新しい貸付業務や郵便保険会社による新規または変更された保険商品の
引き受け、ならびに郵便貯金会社による元金無保証型投資商品の元売りを許可される前に、
郵便金融機関(既存の機関および2007年10月以降の新しい機関)と民間金融機関の間に同
一の競争条件を真に確立することを、米国は日本に求める。リスク管理条件、内部統制、金
融庁による完全な監督等、民間の金融機関が求められるのと実質上同様の免許および監督の
要件が郵便金融機関にも担保されるよう適切な措置が盛り込まれるべきである。同一の競争
条件を確立するということは、新商品や特約の導入の際、郵便機関にも他の企業と同様の義
務と基準を課すことを含む。さらに、新しい商品の販売や取引を展開する前に、郵便株式会
社、郵便貯金銀行、郵便保険会社の販売代理店と代理人は、免許を受けた民間の業者がその
ような販売や取引を展開する場合と同様の要件や基準を完全に満たしていなければならない。
そのような要件や基準には、それらの商品に関連したリスクを有効に評価し管理する体制と
管理能力を開発することも含まれるべきである。

II-C. エクスプレス貨物サービスの公正な競争
米国は、日本が郵便事業会社による郵便事業と物流事業に対して民間企業に適用されるも
のと同じ租税を適用するうえ、航空安全や保安規定も同じく適用すると確認したことを歓迎
する。また、米国は、国土交通省が郵便事業会社の国際物流事業に関しては貨物自動車運送
に関する法令、郵便事業に関するオペレーションは貨物運送に関する法令および政省令によ
る監督をすると確認したことを歓迎する。エクスプレス貨物サービス分野での公正な競争を
実現するため、米国は上記措置が完全に導入されることを奨励し、さらも以下の措置を取る
ことを勧める。

II-C-1. 国土交通省による郵便事業会社の事業の監督が、民間企業に適用されるものと同じ
基準で行われることを確保する。

II-C-2. 民間のエクスプレス貨物運送業者に適用されているものと同等の通関手続きを、郵
便事業会社に相当する事業が取り扱う郵便および小包に適用する。特にEMS郵便について、
米国は日本に対し、現在日本の規則により適用されている「賦課課税」方式ではなく、「申
告納税」方式が確実に適用されるよう求める。

II-C-3. 通関情報処理システム(NACCS)に係る費用や通関申告書類に係る費用など、郵便事
業会社に対しても同等の通関費用の支払い義務を課す。また、郵便事業会社が取り扱う書簡
についても、民間のエクスプレス貨物運送業者が運ぶ書類の場合と同じ方法で、同じ安全・
保安基準が適用されることを確実にすべきである。

II-C-4. 郵便事業会社の事業と取引について、民間企業に課されるものと同じ基準で事業分
野ごとの開示を義務付けることを含め、その内容を十分開示するために必要な措置をすべて
取り、同社の事業間やその他の日本郵政株式会社の企業体間の相互補助が起こらないように
する。

II-D. 透明性
米国は、日本郵政公社の改革の準備過程と実施が透明性を持って進展するよう措置が取ら
れていることを歓迎する。米国は、改革の準備と実施が引き続き完全に透明な形で進められ、
利害関係者の考え方が反映されるようなものとするための取り組みが引き続き行われるよう、
以下の措置を取ることを提言する。

II-D-1. 郵政民営化委員会など日本政府が開催する委員会または構成要素が、民間部門に影
響を及ぼす可能性のある問題について議論する場合には、米国系企業および他の外国企業を
含む民間の利害関係者が積極的に貢献する有意義な機会が提供されるよう確保する。

II-D-2. 民間企業に影響を及ぼす日本郵政公社の改革について、民間の利害関係者に関係職
員と意見交換をする有意義で時宜を得た機会を提供する。

II-D-3. 日本郵政株式会社およびその子会社にかかわる事項について整備される施行規則、
ガイドライン、政令、実施計画およびその他の措置について、パブリックコメント手続き、
ならびにそのほかの手段によって一般の意見を求める。また、それらが最終決定される前に、
それらの意見が十分考慮され、適切であれば措置案に確かに盛り込まれるようにする。

II-D-4. 政府が開催する検討会に関連する資料や議事録など、日本郵政公社改革の計画と実
施に関する情報を、引き続きウェブサイト、記者会見その他の手段で適時一般に公開する。


流通

I. 空港着陸料および使用料
米国は日本に対して、ビジネスおよび観光を取り巻く日本の環境を改善し、それにより消
費者を助け経済に活気をもたらすために、下記の措置を取るよう求める。

I-A. 日本の主要国際空港である成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港について、両
方合わせると世界でも最も高い水準にとどまっている着陸料と使用料をさらに速やかに引き
下げる。

I-B.使用料が透明かつ公正に設定されることを確保するため、成田国際空港などの民営化し
た空港に独立した経済監督機関を設置する。

I-C. すべての空港での国内線、国際線両方の着陸料の計算に透明性があり、IATAが規定す
るように、空港の滑走路と施設の利用に関連するコストのみで構成されるものであることを
確保する。

I-D. 国土交通省交通政策審議会航空分科会「今後の国際拠点空港のあり方に関する懇談
会」での協議で、米国およびその他の外国航空会社を含む全ての関心のある利害関係者から
意見を求めるとともに、その意見を考慮する。

II. 空港拡張およびオペレーション
成田国際空港では、大型航空機の利用を可能にするためのB滑走路の拡張工事に関連する
意欲的な一連の建設プロジェクトが行われている。米国航空会社にとどまらず多くの航空会
社は、このプロジェクトは範囲が拡大しており、効率が悪く不採算になるのではとの懸念を
表している。米国は成田空港の民営化・株式会社化が順調に進んでいる結果として今回成田
国際空港株式会社(NAA)の2005年度の純利益が147.7億円であったことを讃える一方
で、この拡張に資金を供給するため将来再び使用料が引き上げられるのではないか、そして、
この拡張が最も経済的な方法で実施されないのではないかという懸念が広がっている。その
他の空港における工事についても同様の懸念がある。米国は、成田国際空港およびその他の
空港の拡張についての計画や資金調達の工程を完全に透明化するとともに、必要な予算の詳
細を適時公開することを日本に求める。

III. 羽田空港オペレーション
2009年完成予定の羽田空港における第4滑走路建設プロジェクトは、東京地域で必要と
されている新たなスロットを提供することになる。しかしながら、この羽田の国際化計画は
適切な透明性が確保されないまま進行している。特に、透明性が欠如していることにより、
下記の2点について懸念が生じている。(1) 国際定期便を認めるペリメーター・ルールが提
案されているが、国際チャーター便のいくつかはこのペリメーターを超える地域へ運航する
ことから、これは理論のない恣意的な制限にみえる。(2)米国の航空会社が将来影響を受
けうる運用時間の変更が、利害関係者すべてから十分な意見を聞かずに行われる可能性があ
る。よって、米国は日本に対し、航空会社および他の関係のある民間部門が、提案されてい
る規則の変更、拡張計画、飛行禁止時間帯およびその他の羽田空港における変更について、
措置の正当性に関する十分な説明とともに情報提供を受けられるような透明性の高いメカニ
ズムを設置し、あらゆる提案に対して最終決定以前の意思決定のプロセスにおいてコメント
を提出できるよう、適切な時点でそうした情報を提供することを求める。

IV. 通関処理の効率向上

IV-A. エクスプレス貨物の別通関
エクスプレス貨物を効率良く敏速に扱い、また日本の取り扱いレベルを国際レベルまで引
き上げるため、米国は日本に対し、旧来の航空貨物や船便貨物を対象に作られた現行制度と
は異なる、エクスプレス貨物のための通関規則を別途設け、エクスプレス貨物の取り扱いを
行う別部門を運営することを提言する。そのような規則は、国内外の業界からの意見を求め
るなど、透明性がある方法でつくり上げられるべきである。

IV-B. 通関申告
通関処理手続きおよび業務効率のさらなる向上のため、米国は日本に以下を提案する。

IV-B-1.通関職員が日中の業務時間中に作業し、エクスプレス業者が輸入品を通常の業務時
間外に迅速に通関できるよう、通関貨物の申告と通関申告を分離する通関システムを導入す
る。

IV-B-2. 日本国内の仕向地へのより迅速な配送を可能にするため、通関情報処理センター
(NACCS)利用者が、貨物の蔵置場の通関事務所に限定されるのではなく、エクスプレス貨物
の通関申告を都合のよい通関事務所で行うことを認める。

V. 免税輸入限度額
米国は日本に対し、税関の作業を軽減し通関手続きの時間を短縮するべく、免税輸入限度
額を現行の1万円から高い水準(例:3万円)に引き上げることを提案する。

VI. 集配車両のための駐車スペース
先般改正された道路交通法の下での厳格な執行を受け、円滑かつタイムリーな小包やその
他物品の集配を確実に行うため、日本が都心部での集配車両用の十分な駐車スペースを確保
するための措置を講じることが重要である。具体的に、米国は日本に以下の措置を取るよう
提案する。

VI-A. 集配車両用の駐車区域の新設
集配車両が使用できる駐車スペースの数および、幹線道路における短時間用の荷さばき場
の数を増加する。

VI-B. 長期的な解決策の導入
例えば、建築基準法の改正により商業用建築物の所有者へ集配車両の駐車スペース設置義
務を課すなど、長期的な解決策を提供するその他の措置について検討する。

VI-C. 一時的緩和措置の導入
より恒久的な解決策が導入されるまでの間、駐車監視員が違反標章を発行する前に対象車
両に運転手がいるのか、積み下ろし作業中なのかを確認する「観察期間のルール」導入の実
行可能性について検討する。

VII. 改正道路運送車両法の迅速な実施
米国は2006月5月に導入された車両に関するワンストップ一括登録制度を設置する道路運
送車両法の改正を歓迎する。しかし、この新制度が完全導入されるのは2011年後半の予定
である。米国は日本が2011年後半より大幅に前倒して、新一括登録制度を開発し導入する
ことを奨励する。

VIII. 大規模小売店舗に関する法
2006年5月に行われた中心市街地活性化法と都市計画法の改正は、小売業者が消費者のニ
ーズに合わせて大規模小売店舗を出店することを著しく妨げる可能性がある。市街地活性化
のためのイニシアティブが、都市、郊外、地方地域への出店において大規模小売店舗のデベ
ロッパーや経営者に制約を課すことがないよう、また、全国一律に国の規制が課せられるよ
う日本が確保することを米国は求める。さらに、関係者から定期的に意見を求めたり、適時
に調査の結果を公表するなど、新しい措置に関して綿密かつ十分に透明性のある調査を行う
よう米国は要請する。

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5,000円以下の飲食交際費の取り扱い

3月決算会社の経理部門では、決算作業がじわじわと 忙しくなり始めていることでしょ...

  • 2007/03/04(日) 09:26:24===
  • 経理の現場とIPOと

金、そして命まで貢ぐ国のままでいいのか? 【年次改革要望書】

年次改革要望書は1993年の日米首脳会談にて、宮沢首相とクリントンの間で取り交わされたのが最初とされている。もう何年だ?14年になるのか。TVや新聞などで大きく取り上げられた事はあるのでしょうか?何回かこのブログ

  • 2007/03/03(土) 16:00:54===
  • らんきーブログ
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